武道のたしなみ

息子が、そろそろ小学校に入学しようかという頃、ひとつ決断したことがあります。それは、息子に空手を習わせることでした。実は、そのかなり前から、何か武道のひとつを習熟させようと考えていました。いろいろな観点から検討した結果、空手道を選んだような次第です。

妻も、最初はそれほど積極的ではありませんでしたが、同意してくれました。男の子の場合は、時に戦わなければならない場面が、成長過程において、必ずや登場してきます。身体的な強さもそうですが、特に精神的な強さが求められるわけです。

ところが、昨今の日本の教育においては、特に男の子をびしびし鍛えるような訓練の場が欠如しています。それに代わるような場を息子に、親として提供してあげたいと思ったのです。

まあ、それほど硬いことでなくても、しっかり挨拶ができる子になって欲しいし、巷でよく聞く、いじめにも負けない子になって欲しい。昨今の社会情勢下では、護身術的な能力も、ある程度必要かも知れません。

もちろん、親としての躾はしますが、集団の中で礼儀をわきまえ、ある意味、型から入る体験を積み重ねて、いざと言うときに拠り所になる強さを身につけて欲しいと思うのです。

そう言えば、この子は、もっと小さい頃、テレビで相撲を見た後、早速、力士達がゆっくりと歩いて土俵まで進む動きを、面白そうに真似て繰り返していました。踊り場?で、しばしじっと立っている仕草まで忠実に行っていました。

案の定、初めて空手教室を見学した日の夜、空手着に見立てたバスタオルを厳かにたたみ、抱えながら、扉を開け膝をついて、「おっしぃます(オス、失礼します)!」と声をあげて、お辞儀をする入室のシーンから始まり、今日見たことを仰々しく実行していました。型から入る一連の流れを楽しんでいるようでした。

最近では、ときおり見せてくれる、回し蹴り、中段づき、肘打ちなど、大人の私に対してもかなりのパンチ力があり驚くほどです。やっているときの顔つきも実に生き生きとしています。空手とは関係のない友達との交流でも、さらに外向的になった感じです。やらせてよかった、そう思うこの頃です。今では妻も全く同じ気持ちのようです。

実は先週の日曜日、昇級を決める、初めての審査会があり、日頃の練習風景を見られないこともあり、興味津々、見学に行きました。やや緊張した面持ちながら、立派に型をこなす様を見ていると、親馬鹿ながら、頼もしくなりました。

この調子で、心身たくましい、元気な子に育ってくれれば・・そう思いながら、息子の動きを追っていました。 

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このページは、greekが2010年9月 1日 15:56に書いたブログ記事です。

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